老犬が食べなくなると、飼い主としてとても心配になります。わざと食べないわけではなく、体の変化が原因であることがほとんどです。

我が家では20歳まで生きてくれたトイプードルの介護を経験しました。15歳ごろから食欲の変化が出始め、試行錯誤しながら続けてきた食事ケアをお伝えします。

この記事の前提:20歳まで生きたトイプードルの介護経験をもとに書いています。食欲不振が続く場合や、嘔吐・体重の急激な変化がある場合はかかりつけの獣医師にご相談ください。

シニア犬が食べなくなる主な原因

老犬が食欲不振になる背景には、加齢による体の変化が関係しています。

嗅覚の衰え

犬は嗅覚で食べ物を認識します。加齢とともに嗅覚が鈍くなると、においの少ないフードやおやつへの興味が薄れていきます。我が家の愛犬も15歳ごろから、においがあまりしないおやつを食べなくなりました。

消化機能の低下

加齢により胃酸や消化酵素の分泌が減少します。以前と同じ食事でも胃に負担がかかりやすくなり、食欲が落ちることがあります。

噛む力・飲み込む力の低下

顎まわりの筋力が落ちると、硬いドライフードが食べにくくなります。姿勢によっては飲み込みにくさを感じることもあります。

歯周病による口の痛み

歯周病になると歯が痛くてご飯を食べたがらなくなることがあります。食欲不振の原因として見落とされやすいため、日頃からの歯磨きが重要です。歯周病になってしまった場合は獣医師に相談してください。

我が家が実践した食事ケア

ぬるま湯でふやかして香りを引き出す

最も効果を感じたのが、フードをぬるま湯でふやかすことでした。水ではなくぬるま湯を使うことで香りが立ち、嗅覚が衰えた愛犬でも食欲が上がる感じがありました。

我が家ではK9ナチュラルを使っていましたが、必ずぬるま湯でふやかしてから与えていました。においが引き出されることで嗜好性が上がり、食べてくれることが増えました。

🍖 K9ナチュラルのレビューはこちら

実際に使って感じたメリット・デメリットをまとめています。

🐾 レビュー記事を見る

食器台の高さを調整する

食器の高さも重要です。口に含んだときに喉が通りやすい高さに食器台を調整してあげることで、食べやすさが大きく変わります。

シニア犬は関節や首に負担がかかりやすく、食器が低すぎると食べる姿勢がつらくなることがあります。愛犬の体格に合った高さの食器台を用意するのがおすすめです。

食事回数は朝・夜の2回を維持

食事の回数は朝と夜の2回を続けました。シニア期でも規則正しいリズムを保つことが、体調管理にもつながります。1回の量が食べられなくなってきたら、少量を複数回に分けることも検討してみてください。

シニア犬フード選びの落とし穴

運動と食事は切り離せない生命活動です。加齢に負けない体づくりのためには、どちらも不足させないことが大切です。

シニア犬向けとして販売されているフードの中には、「消化器官への配慮」「運動量低下による肥満予防」を理由に、肉の割合を減らして穀類を多く使った低タンパク質・低脂肪・低カロリーのものが多く見受けられます。

しかし、筋肉を維持するためには良質なタンパク質が必要です。「シニア用だから」という理由だけでフードを選ぶのではなく、原材料の内容をしっかり確認することが重要です。愛犬の体重・運動量・健康状態に合わせてフードを選ぶようにしましょう。

食欲不振と病気のサインを見分ける

食欲不振がすべて老化によるものとは限りません。以下のサインには注意が必要です。

嘔吐が続く場合は要注意

犬は生理現象として1回吐くことがあります。ただしシニア犬は免疫力が低下しているため、嘔吐を軽視できません。複数回続けて嘔吐する場合は、なるべく早く獣医師に診てもらいましょう。

少食なのに体重が増えている場合

適切な散歩と食事を続けていれば、老犬でも急激に太ることはありません。少量の食事で体重が増えてきている場合は、与えているフードの内容を見直す必要があります。シニア犬にとって体重増加は百害あって一利なしです。関節への負担が増え、さらに動きにくくなる悪循環につながります。

歯の痛みからくる食欲不振

歯周病になると口の痛みでご飯を食べたがらなくなることがあります。日頃からの歯磨きで予防することが大切です。

シニア犬の食事で意識したいこと

項目 ポイント
フードの温め方 ぬるま湯でふやかして香りを引き出す
食器の高さ 喉が通りやすい高さに調整する
食事回数 規則正しいリズムを維持する
体重管理 少量でも太る場合はフードを見直す
嘔吐の対応 複数回続く場合は獣医師へ
歯のケア 日頃から歯磨きで歯周病を予防する

まとめ

シニア犬の食欲不振は、嗅覚の衰えや消化機能の低下、噛む力の低下など加齢による体の変化が主な原因です。フードをぬるま湯でふやかして香りを引き出す、食器台の高さを調整するなど、小さな工夫の積み重ねが食欲の維持につながります。

嘔吐が続く、少食なのに体重が増えているなど気になるサインがある場合は、かかりつけの獣医師に相談することを優先してください。愛犬が少しでも長く、美味しくご飯を食べられる時間を作ってあげることが大切です。